県立博物館(宇都宮市睦町)は今年開館40周年を迎え、10月のいちご一会とちぎ国体・とちぎ大会を控える9月に特別企画展など様々な事業を計画し、県内外から多くの来場者受入れへ準備を進めています。
今年度私が所属する生活保健福祉委員会は県立博物館事業を所管することから、このほど同館へ赴き調査を行いました。
新型コロナウイルス感染症発生から3年目となるも、入館者は年間約17万人とコロナ禍前に戻りつつあります。同館では例年、企画展を年3回程度行っており、特別展は約5年毎に企画。今年の特別企画は「鑑真和上と下野薬師寺~天下三戒壇でつながる信仰の場」のテーマで、奈良時代の唐の高僧として日本へ渡り律宗の戒律や天台宗を伝えた「鑑真和上」と、飛鳥時代創建から奈良時代には日本屈指の大寺院として、東国で唯一設置された僧侶の資格を与える場(戒壇院・かいだんいん)であった「下野薬師寺」を取上げる。
下野薬師寺は奈良の東大寺や福岡県太宰府市の観世寺と並び、「天下三戒壇」と称され、同薬師寺に連なる寺院からは、「慈覚大師円仁」含む多くの優秀な門弟を輩出。
特別企画展は9月17日から10月30日まで、奈良県の唐招提寺や東大寺などが所蔵する仏像や絵巻、文書など20点以上の国宝と、その他100点以上の文化財と合わせ下野薬師寺とのつながりを物語る資料として展示します。展示予定資料を聞き私自身、大変興味深く注目しており、多くの来場者が期待されます。