再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)に基づく固定価格買取制度が創設されて以来、国内での再生可能エネルギー導入は着実に進んでおり、特に太陽光発電を中心に拡大している。一方、発電設備設置による居住環境や景観、防災に関する不安・苦情が問題化し、栃木市や足利市は本年4月から独自の条例に基づき、市民生活や自然環境の保全に努める取組みをスタート。自治体独自による太陽光発電設備設置の適正化への動きが県内外で起きている
私たち民進党・無所属クラブではこの間、当初予算編成時や年度中間期における政策要望にて、太陽光発電設備設置に対する広域的見地から、県による条例等整備による対応の必要性を要望している。今年1月には鹿沼市や足利市など4市から、県による取組を求める要望書が提出された。
国では昨年6月FIT法を改正し、太陽光発電に関するガイドラインを策定したが、会派では先行してガイドラインを整備した茨城県に続き、7月施行の条例を制定した兵庫県を現地調査。
昨年11月井戸知事の指示で進められた条例案策定は、先ず建築物でない太陽光発電設備を「どの部局を窓口とする?」から始まった。所管となった建築指導課は、「景観・眺望の阻害」「パネル反射光による住環境の悪化」「土地の形質変更に伴う防災機能の低下」「近隣への説明不足」などが主な問題と整理し、自然環境との調和を図り、良好な居住環境及び安全な県民生活の確保を目的に明記。
森林法による隣地開発1万㎡を参考に、相談はより小規模な事案もあることから事業区域5,000㎡以上の計画を届出対象にした。市町の意向から、1,000㎡以上5,000㎡未満の範囲で別途指定も可能。
工事着手60日前までに事業計画の届出を義務付け、斜面地等景観への配慮や法面緑化、地盤の安定性と勾配制限、設備の構造的安全確保等に加え、発電廃止後の措置を施設基準に規定。届出までに近隣関係者への説明を課すとともに、既存施設も対象に報告の徴収や指導・勧告の実施、罰則規定を備えた。届出までは設置予定カ所の市町を通じ、相談や事前協議に対応する。
パブリックコメントには118件の意見があり、目的や適用対象、手続の項目で11件を反映、53件を具体の運用等の参考にすることとした。
新たな国のガイドラインの運用状況を注視しがら、兵庫の取組みを参考に栃木でも、県による広域的な対応の具現化に努めます。
一方、県内市町へのアンケートを会派で行った結果、太陽光発電設置による生態系への影響や景観・居住環境への苦情・相談例が6市であり、独自の条例又はガイドラインを9市が整備予定(整備済含む)。
更に、全市町が県による条例等を基に広域的な関与を期待しており、今後の取組みに向けた意を一層強くした次第です。