農林環境委員会では今年度先進地調査として、「生産・加工・販売の一体化」と「体験型・集客・食農学習」に取組む農業法人伊賀の里モクモク手づくりファーム(三重県伊賀市)を訪問。
今年で30周年を迎える同法人は地元の養豚協議会々員により、生産者・消費者の顔の見える関係による生産者の意欲向上と消費者への安全性PR、ブランド化による高収益を目指し、農家16軒と賛同する非農家が3,800万円出資、借入金8,000万円で設立。設立2年目の赤字経営で知名度アップへと、法人の名称変更とメディア対策に取組む。話題性ある商品開発と女性の発信力に着目し、平成2年衆参同時選挙に“創政治”と名付けたソーセージや、イオン・JA婦人部・生協での試食販売。学習体験型事業やログハウスによる売店販売を行うも売上が伸びず、市場を2時間圏内へと設定し大阪・神戸・奈良・名古屋などへ情報発信した。現在は手づくりファームのもとで米15ha、畑・ハウス・果樹でそれぞれ1ha、しいたけ8,000本を生産する直営農場、ハム・ソーセージ・地ビール・菓子・豆腐をつくる専門工房、感農体験と食農学習の場に農業公園、地域連携へ地元農家100軒が出店する直売所を展開。農業法人モクモクは大阪・名古屋のJR駅等県内外10店舗の農場レストランや東京ミッドタウン店含む4カ所での通信・ギフト販売に加え、手づくり惣菜店を県内2か所で運営する。
今や手づくりファームは年間35万人が訪れ売上17億円、会員制の通信・ギフト販売「ネイチャークラブ」に5万人が登録し14億円、直営レストランには100万人が来店し20億円を記録。従業員数約200人の雇用を生み出すなど、淀みなく温厚な口調で説明する松尾尚之社長には、試行錯誤を重ねた30年の歩みと積上げた実績、農の恵みと消費者をつなぐ強い思いを感じた。
私からは通信販売での生産から発送までの体制や事業収支の推移、売上を基に増資の予定、障がい者の雇用拡大へユニバーサル農業の推進などの意見交換を行った。