農林環境委員会では伊賀市農業法人など他県での先進的な取組調査とともに、県内で活動する地域の実情に触れ、関係者との意見交換を行っている。
今回は農業・農村の多面的機能の維持に向けた取組として、「アグリネット西下ヶ橋(宇都宮市)」の活動を現地調査。
アグリネット西下ヶ橋は、農村地域の過疎化・高齢化に伴う集落機能の低下により、農用地や水路・農道等の保全管理に対する共同活動を担う農家の負担軽減、地域の自然環境維持、都市部との交流を目的に平成19年度設立。農業者39名を核に地元自治会、NPO法人、学校教育との連携から白沢小や白楊高校、宇都宮大学も参加する。
非農家含む65戸が生活する地域で、農用地11,280aと水路32.3㎞・農道20.9㎞の農業用施設の保全や草刈りといった共同活動を実施する一方、彼岸花・ひまわりの稙栽や希少種の監視、フクロウの生息環境保全の取組み、水稲・もち米作りによる親子農業体験を実施。「楽しくなければ始まらない」を活動のモットーに、年間約100日程度・延約1,000人が参加する。水路や法面の維持活動には毎回約150人が集まり、作業後に用意された手づくりカレーが好評。
年間約540万円の活動費に県から多面的機能支払交付金330万円を交付し、資材・機械の購入費、種苗代、補修等に係る外注費、事務用品・燃料代等に充当される。県内では480の活動組織があり、農振農用地の約4割の面積で各種取組みが行われている。
保全活動を行う現地も視察しながら、組織設立以降の地域内農家戸数の動向や農地の集積状況、地元小学生等取組む生き物調査や大学との農村生態系保全活動の成果、学校教育との連携で参加した児童・学生等卒業後の関わりなどについて質疑を交わした。